インドの病院

ラダックのバイク旅




バイクで転倒しインドの無料病院にお世話になった話 @ラダック2018

2018年9月ザンスカールにバイクで行ったその帰り、カルギル近く転倒してしまった時の記録です。
 


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旅のコマんドー

転倒してしまった

場所はチェックポストのあるBrachhingという村からカルギル方面に少し走った所。小さな村だった。

朝6時からずっと走りっぱなし、雨にも降られ疲労は極限状態。疲れが溜まっていたところに、左から黒い羊が走って飛び出してきた。

一瞬の出来事で考える間もなくフルブレーキ。雨で路面が濡れていたせいもあり転倒してしまった。。

相方の方は無傷。自分の左膝を確認したところ、3cm程皮膚がめくれ膝の骨(皿)が見えてた。自分の内部を生で見たのはこれが初めてで、まるで鶏肉みたいだった。

その時は、うわー。どうしようと一時パニックになってしまった。

村人も遠巻きに見るてるだけで何もしてくれる気配は無い。ドクターは居ないかと聞いてみたところ、ここから20km先に病院があるという。

病院のある町まで自走する

とりあえず、左膝を飲み水で洗浄し、ハンカチで患部を縛り、バイクを運転した。出血や痛みは全く無かった。足首を少し捻挫しているようで痛かったが、後は問題なく動いたので、骨折はしてないようだ。

痛みより、転倒したという精神的なショックがかなり大きかった。雨でかなりの低体温になっており、ショックなのか寒さなのか分からないが、ブルブルと震えながら運転した。

何とかSankooという町に着いた。着いてすぐに暗くなってしまったので、日暮れ前に着いて良かった。

病院

病院がどこにあるか分からなかったので、近くのホテルに聞いてみると、ホテルのマネージャーのおじさんが親切にも病院まで車で連れて行ってくれた。

病院は田舎にしては以外と大きな建物だった。
インドの病院

インドの病院

まずは登録料として5Rsを払い、黄色い紙(カルテ)に名前や年齢を記入。次に隣の処置室に移動。

処置室が結構汚い。。血痕が付いたままのベッド、ゴミ用のポリバケツも汚れていた。うわあ。ここで処置するんや。でも他に選択肢は無い。

まあここら辺の人々はここで治療しているので大丈夫だろう。というか、その時はここでの治療を断れるだけの余裕も何も無かった。傷口を早く治療してもらいたかった。

低体温で体がガタガタと震える。病院の誰かが毛布をかけてくれて、かなりマシになった。

緑ジャージと縫合処置

大柄なおじさんがやってきた。態度を見てると彼が治療してくれるらしい。そのおじさん、なぜか緑色の「埼玉鴻巣」(多分こんな感じだった)と書かれたジャージ(体操着)を着ていた。これはかなりシュールな事になった。

ベッドに座り、プラスチックのイスに足を置く。そして、みんなの前で左のお尻に注射を打たれた。カーテンなんてそんな優しいモノは無いですよここには。

そしてしばらく緑ジャージのドクターが何かを探している。縫い針を探しているようだ。。。。。。。早く処置して欲しいのだが。。。。。。。ああ、あったあった。

皮の剥がれた傷口の横にもう一本注射を打つ。麻酔のようだ。この時に傷口を見た。怪我して1時間弱経っているが、意外と血が固まってくっついているように見えた。あまり酷い出血はない。

処置中に、野次馬か病院関係者か分からないような人々が集まってきて、痛そうな顔をして自分の足の縫合を見守っている。

2針縫う。傷口から血がしたたる。痛そうだが、最初チクっとするだけで後は何も感じない。血が止まらない部分にもう一針縫う。合計3針。

あとは茶褐色の消毒液をかけて、ガーゼをして包帯を巻く。これで終了。バイクで転倒してから1時間後には治療が完了してしまった。

転倒したのはアンラッキーだったが、早期治療完了はラッキーだった。ありがとうございます。

術後の注意

明日一日はそのままにして、明後日から毎日消毒するように言われる。消毒のことをドレッシングと言っていた。

消毒は病院でやっても良いし、自分でもやっても良いとのことだった。抗生物質などを薬局で買って飲むように言われ、薬のリストを渡された。バイクも乗れるんだったらすぐに乗ってもかまわないとのことだった。

抜糸は7日後どこかの病院でやりなさいとの事。

薬はペインキラー(鎮痛薬)抗生物質胃腸薬の3種類だった。近所の薬局で買ったけど、大して高くなかったと思う。

治療費の支払い

お医者さんにお礼を言い、お金はいくらかかるか聞いたところ、「いらない。」と言われる。ええ??!!なんで?相方と二人で驚く。マネージャーのおじさんに聞いても「必要ない」と言われる。

何と、ここはインドの政府系病院であり、治療費はかからないとのこと。

うわー。ありがとうございます!自国民だけでなく、外国人も無料とは。。。インド素晴らしい!

消毒

後日、同じ病院での消毒風景。看護師さんが手荒くグリグリと消毒してくれた。この消毒も無料。
インドの病院

インドの病院

消毒液の写真。赤褐色の液体。ヨードチンキだと思う。
インドの病院

次からの消毒は自分でやった。包帯やガーゼや脱脂綿や消毒液を無料でわけていただいた。

レーの病院で抜糸

抜糸までずっとSankooに居るわけにもいかんので、3日後レーにバイクで戻ってきた。バイクはたいしたダメージが無かったし、足も骨折してなかったので、自力で運転できたのが不幸中の幸いだった。

抜糸はレーの政府系病院(SNM HOSPITAL LEH)にてやってもらった。
インドの病院

ここでも入り口横のカウンターで登録料5ルピーを支払う。大都市だけあって、患者さんの数が半端無い。
インドの病院

整理券をとって4番の部屋の前で待つ。あまりにも待たされるもんやから、患者さん達がお医者さんににじり寄る。お医者さんタジタジの場面もあり。まあ、無料やから仕方がない。

4時間待ってようやく抜糸。これまた荒っぽい看護師さんが糸を切ると、トコロテンのようにツルリと糸が抜けた。おおおおお!もっとメリメリっと糸を抜くのかと思っていたら、ツルンですよ。もう一回抜いてもらっても良いぐらいの引っかかりの無さだった。

看護師の女性に「あなたは既に治っている。ガーゼも包帯も要らない。後は乾かしなさい」と言われる。

ありがとうございます!!!

完全に治った

感染症にもならず3週間後、傷は完全に塞がった。

結局かかった費用は、登録料10ルピーと薬代だけだった。今まで全然知らなかったがインドのこの医療制度、素晴らしいです。

インドには大変お世話になりました。病院の件もそうですが、ラダックというこんな素晴らしい場所にも居させていただきとても感謝しております。

※感染症を防ぐために、ビタミンを必要以上にとると良いというアドバイスを医療関係者の友人からいただいた。自分の場合はレーの薬局などで売ってるマルチビタミンの「リバイタル」を1日2カプセル飲んでいた。そのお陰か無駄にお肌がスベスベになってしまった。笑
 
 
おわり

 

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筆者プロフィール
旅が人生。なるべくお金を節約し世界の隙間をふらふら生きる。読み手を選ぶ狂気の旅日記本「タミオー日記」の作者。旅マンガも描きます。
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